梅雨も明け、夏本番が始まりました。プールや海水浴などを楽しまれている方も多いのではないでしょうか。スケールの大きな想像力で描かれたユニークなストーリーと、見ているだけで涼しくなりそうなイラストが魅力的な絵本、『スイカのプール』を紹介します。
●概略
暑い夏の日に冷たいスイカのプールで泳ぐという楽しい想像力で描かれたユニークな絵本。のどかな田園風景、大きなスイカのプールでのびのび楽しそうに遊ぶ大人や子どもたちの姿が色鉛筆のやわらかいタッチで描かれている。
●あらすじ
毎年、夏に開かれる「スイカのプール」! 夏の強い日差しを浴び、畑の真ん中の巨大なスイカがパンッ!と割れると、「スイカのプール」の始まりです。田んぼで働くおじさん、ゴムとびをしていた子どもたち、洗濯に忙しいおばさんも、だれもがスイカの中に飛び込み、中を掘り進みます。種をほじって、できた穴に身を沈め、あ~きもちいい!種を投げたり、皮の滑り台を滑ったり、子どもたちは大好きなスイカのプールに大喜び。日差しが強くなってくると、雲売りのおじさんがやってきます。シャワーにもなる雨雲と日傘がわりの白い雲。雲売りのおじさんの前には子どもたちの列がずらり。
子どもたちが遊び疲れたころ、遠くの山に日が落ちて、辺りも薄暗くなってきました。ページをめくると、いつの間にかもみじの葉っぱがひらり。スイカのプールは夏の間だけのお楽しみです。
●日本でのアピールポイント
暑い夏に冷たいスイカのプールで泳ぐという発想は、子どもから大人まで、だれにでも子ども時代の夏休みに戻ったような楽しい気持ちを呼び起こしてくれる。夏といえばスイカのイメージが強い日本では、なおさら受け入れられやすい。のどかな田園風景もどこか懐かしく、スイカのプールに大喜びする子どもたちの姿も愛らしい。日本でも長く愛される絵本になるに違いない。