韓国の出版事情

今、韓国でどんな本が人気を博しているか、どんな新刊本があるかなど、韓国の出版事情をご紹介します。

教保文庫、11月の月間ベストセラーと新刊案内(韓国通信)

教保文庫の11月の月間ベストセラーをご紹介します。1位は3カ月連続で首位の『82年生まれ、キム・ジヨン』でした。 1位:『82년생 김지영(82年生まれ、キム・ジヨン)』 チョ・ナムジュ著(民音社、2016.10.14) 100万部突破を記念して評論5篇と著者インタビューを加えた特別版も発売されました。待望の邦訳本も斎藤真理子さんの訳で筑摩書房より12月8日に刊行されました。        2位:『작별(別れ)』(ウネンナム、...

2018-12-09 (日)

読書への入口「ピョルマダン図書館」(韓国通信)

 ソウル市江南区の「COEXモール」に昨年オープンした「별마당 도서관(ピョルマダン図書館)」(Starfield Library)をご紹介します。飲食店やファッション・雑貨店などが並ぶ大型モールの中央に位置し、1階と地下1階の吹き抜け構造になっています。その2フロアーにまたがる巨大な書架に、ぎっしりと本が並んでいる様子は迫力があります。所蔵する書籍は約5万冊。人文、経済、趣味、実用書などが分野別に配置され、貸出しはしていませんが、館内では誰でも自由に読むことができます。本の検索用PCや、iPadで読む電子書籍コー...

2018-11-25 (日)

第7回『日本語で読みたい韓国の本ーおすすめ50選』説明会(イベントレポート)

 第7回『日本語で読みたい韓国の本―おすすめ50選』の説明会を11月8日に開催しました。今年の会場は完成したばかりの出版クラブビルで、出版関係者をはじめ70人ほどの方々がお越しくださいました。      今年21年ぶりとなる小説『泣きかたをわすれていた』を上梓された落合恵子さんがメインスピーカーとして登壇され、「フェミニズムと女性表現者の存在」をテーマに、中心でアザーボイスを唱えられる社会の重要性などを語っていただきました。『泣きかたをわすれてい...

2018-11-20 (火)

作家チョン・セランの愛読書と人物の描き方(韓国通信)

50人の日常をさりげなく、深く描いた『フィフティ・ピープル』(斎藤真理子訳 亜紀書房)が人気の若手作家、チョン・セランさんのトークイベントが11月6日、ソウル市城北区にあるブックカフェ「buku」で開かれました。テーマは「本と私の距離」で、チョン・セランさんがここ数年で読んだ愛読書を紹介しつつ、人物の描き方などの創作秘話を披露してくれました。        韓国の作家では、『誰でもない』(晶文社)や『野蛮なアリスさん』(河出書房新社)の...

2018-11-15 (木)

教保文庫、10月の月間ベストセラーと新刊(韓国通信)

 教保文庫の10月の月間ベストセラーをご紹介します。8月の月間ベスト10に入っていた作品が7点含まれています。1位の『82년생 김지영』は、斎藤真理子さんの訳で筑摩書房より12月8日刊行予定です。邦題は『82年生まれ、キム・ジヨン』、予約受付も始まっています。本作品は映画化も決まっていて、主人公のキム・ジヨンをチョン・ユミ、その夫をコン・ユというキャストで来年上半期に撮影に入る予定です。       1位 『82년생 김지영(82年生まれ、キム・...

2018-11-05 (月)

翻訳者と作家が語る韓国文学(韓国通信)

 日本、中国、ベトナムの翻訳者計7人と人気の若手作家キム・エランさんが、韓国文学や翻訳について語り合うイベントが10月12日、ソウル市に隣接する富川市で開かれました。富川市と韓国文学翻訳院による主催です。 第1部では、英国のマン・ブッカー賞を受賞したハン・ガンさんの連作小説集『채식주의자』(菜食主義者)の翻訳者3人が登壇。中国語の千日さん、日本語のきむ ふなさん、ベトナム語のHoang Hai Vanさんが、この作品を翻訳しながら感じたことなどを発表しました。    &nbs...

2018-10-15 (月)

韓国の絵本史と作家3人展(韓国通信)

 慶尚南道金海市で8月31日から9月2日まで開かれた「2018大韓民国読書フェスティバル(대한민국독서대전)」についてご紹介します。政府の文化体育観光部が2014年から「読書の月」の9月に開催している全国規模の読書博覧会で、読書の振興に対する積極的な取り組みが認められた自治体で開かれます。これまで京畿道軍浦市(2014)、仁川広域市(15)、江原道江陵市(16)、全羅南道全州市(17)で開催されました。 3日間にわたって多数のプログラムがありましたが、特に注目を集めていたのは韓国の絵本の特別展です。イ・オクベさん、...

2018-09-17 (月)

今、注目の本(韓国通信)

 教保文庫光化門店では、朝鮮最初の女性西洋画家で文筆家でもあったナ・ヘソクの短編小説『瓊姫(キョンヒ)』が発表されて100周年となるのを記念した企画が行われています。その一つとして、大山文化財団が企画した文学選集『경희, 순애 그리고 탄실이(キョンヒ、スネ そして タンシリ)』が8月31日に刊行されました。ナ・ヘソク(1896~1948)、キム・イルヨプ(1896~1971)、キム・ミョンスン(1896~1951)の日本統治時代の女性作家3人の作品を4編ずつ収録。韓国を代表する画家たちの絵も掲載されています。 こ...

2018-09-07 (金)

教保文庫光化門店、8月の月間ベストセラー(韓国通信)

韓国の大型書店の一つ、教保文庫光化門店における8月の月間ベストセラー(国内小説)をご紹介します。すでに邦訳のあるリュ・シファ、コン・ジヨンの新作や、チョ・ナムジュの『82년생 김지영(82年生まれ、キム・ジヨン)』、チェ・ウニョンの『쇼코의 미소(ショウコの微笑)』など、今年邦訳の刊行が予定されている作品がランクインしています。写真は週間ベストなので多少順位が違いますが、月間ベストと同一の作品となっています。なお、邦訳未刊行の書籍のタイトルは仮題です。      &...

2018-09-04 (火)

ユースブックフェア、大盛況(韓国通信)

釜山市で8月中旬、「2018 インディゴ・ユースブックフェア」という青少年向けの行事がありました。本を媒介とした交流や教育を主な目的に、2008年から隔年で開催されているもので、前回ご紹介した「インディゴ書院」が主管、公益法人「チョンセチョンセ」が主催。政府の教育部(日本の文部科学省に相当)や文化体育観光部、釜山市、釜山市教育庁(教育委員会に相当)といった公共機関の後援も受けていました。これまで、「人+間」(2008)、「価値を再び問う」(10)、「共同善を目指して」(12)、「新しい世代の誕生」(14)、「貧しい...

2018-09-01 (土)