新着情報

  • 韓国の小説を読む愉しみ(イベントレポート)

     韓国文学翻訳院主催によるイベント「韓国の小説を読む愉しみ」が、9月25日に東京国際ブックフェアで開催されました。 司会は作家の姜信子さん。書肆侃侃房から初邦訳短編集『アンニョン・エレナ』が刊行されたばかりの金仁淑さんと、新幹社から長編『生姜』が刊行されている千雲寧さん、3人による充実したトークが繰り広げられ、韓国文学のテーマ、表現がいかに幅があり、多彩であるかということを再認識しました。 1983年に作家活動を開始した金仁淑さんは、小説という武器で時代を告発することが自分の文学の出発点であり、社会が変化するにつれ...

    2016-09-26 (月)
  • ぞうのお父さんと100つぶのしずく

    2013年ブラティスラヴァ世界絵本原画展「金のリンゴ賞」を受賞した韓国の絵本を紹介します。ピクセルアートという斬新な手法で描かれた、親子で楽しめる最先端の絵本です。原題:코끼리 아저씨와 100개의 물방울(CHEKCCORI BOOK HOUSEで発売中です。)出版日:2012年7月5日                             発行元:ムナクトンネ(문학동네)          ISBN-13:9788954618618 頁数:56 判型:257×215mm●概略  ぞうのお父さんが、子どもに水を...

    2016-08-21 (日)
  • 西村午後4時―西村ではじめた新しい人生

     「人生時計」という言葉をご存知でしょうか。人の寿命を80年として、一生を時計の24時間で換算した場合、今の年齢は何時に当たるかということです。働き盛りの40代なら正午から15時、還暦を迎えるころは18時となります。今回ご紹介する『西村午後4時-西村ではじめた新しい人生』の著者キム・ミギョンは、50代になってから新人画家として活躍し始めました。タイトルについて、「人生を1日にたとえるなら、50代半ばという年齢は太陽が西にぐっと傾きはじめる午後4時ごろに当たる」とし、「単なる西村の紹介ではなく、人生の午後4時を西村で...

    2016-08-14 (日)
  • 慟哭 神よ、答えたまえ

     前回に続き、朴婉緒さんの作品を紹介します。「これは小説でもエッセイでもなく日記です。いつか活字になることを念頭に置くとか、誰かが読むことになるかもしれない、といった心配などをするどころではない極限状態において慟哭の代わりに書いたものです」で始まる、『慟哭 神よ、答えたまえ』(加来順子訳 かんよう出版)は、医師の息子を不慮の事故で亡くした著者が、なぜ、神は私に、息子にこんな試練を与えたのか、私の何が悪いのかと神に激しく毒づき、落ち込み、生きていたくないのに生きている自分と格闘し、立ち直るまでの胸のうちを赤裸々に綴っ...

    2016-08-07 (日)
  • 新女性を生きよ

       韓国の国民的な女性作家といえば、朴婉緒(パク・ワンソ)が挙げられます。小説、随筆など、数々の作品を残し、多くの人に愛された作家です。 そんな朴婉緒の自伝小説『新女性を生きよ(原題:どこにでもあったあのスイバは誰が食べつくしたのか)』(朴福美訳 梨の木舎)をご紹介します。韓国では20万部刊行のベストセラー作品です。 1931年生まれの朴婉緒が幼少時代を過ごした故郷の朴積谷と、学齢期から大学入学までを過ごしたソウルの峴底洞が舞台となっています。朴婉緒の青春時代は、日本統治時代と解放後の朝鮮戦争に重なります。両班の...

    2016-07-23 (土)