新着情報

  • ありがとう、殺人犯

    『殺人者の記憶法』(キム・ヨンハ著 吉川凪訳 クオン)や『七年の夜』(チョン・ユジョン著 カン・バンファ訳 書肆侃侃房)が話題になるなど、韓国のミステリーも日本で注目を浴びつつあります。そこで、韓国を代表する本格推理小説家ソ・ミエの小説集を紹介します。長い間、日本や欧米の作家による推理小説が人気を得てきた韓国の推理小説市場において、著者の作品は、韓国人作家による数少ない本格推理小説といえるものです。原題:반가운 살인자出版日:2010年7月25日発行元:ノベルマイン(노블마인)ISBN-13:97889011095...

    2018-07-02 (月)
  • 激動期の韓国 ~解放 麗水・順天事件 朝鮮戦争~

    イ・ギョンモという写真家をご存じでしょうか。激動の歴史的瞬間をカメラに捉えてきた韓国の代表的な写真家です。1945年から1950年にかけて彼が撮影した報道写真を一冊にまとめた写真集『激動期の韓国 ~解放 麗水・順天事件 朝鮮戦争~』を紹介します。イ・ギョンモは、写真を用いて韓国の現代史を記録することに心血を注いぎました。本書は歴史の現場を残し、時 代を越えて人々に訴えかけてくる写真集であり、当時の状況や現実を正確に捉えた、時代を超越する貴重な記録集でもあります。原題:격동기의 현장-8.15 해방 | 여수 순천사...

    2018-06-25 (月)
  • 木のハンコ

    済州島4.3事件をご存じでしょうか。1948年4月3日、済州島で、アメリカ軍政下の南朝鮮単独選挙に反発した民衆蜂起が、アメリカ軍、警察、右翼などによって弾圧され、約3万人もの島民が犠牲になったと言われている事件です。『マンヒのいえ』(みせ けい訳 セーラー出版)で有名なクォン・ユンドク作家がこの事件をテーマに描いた絵本『木のハンコ』を紹介します。少女シリを通して、事件当時の様子と平和への願いがやさしいタッチで描かれています。原題:나무 도장出版日:2016年2月29日発行元:平和を希む本(평화를품은책)ISBN-1...

    2018-04-03 (火)
  • 百の影

    『誰でもない』(斎藤真理子訳 晶文社)、『野蛮なアリスさん』(斎藤真理子訳 河出書房新社)が刊行され、日本でも注目を浴びつつある作家ファン・ジョンウン。最初の短編集『7時32分 象列車』で、現実と幻想をつなぐかのような個性的な表現方法が多くの人の心を捉え「ファン・ジョンウン シンドローム」を巻き起こしました。そして2010年に最初の長編小説『百の影』(韓国日報文学賞受賞)が発表されると、その独特の文体から「ファン・ジョンウンの風」「ファン・ジョンウン スタイル」という流行語が生み出されるほど、韓国文学史においていま...

    2018-03-31 (土)
  • 2017年「韓国文学」の出版状況

    2017年「韓国文学」の出版状況                                        舘野晳(翻訳家・出版文化国際交流会理事) 「週刊読書人」(17.12.22)の「韓国文学回顧」欄に、「胸踊る豊作の一年」なる見出しが踊っていた。果たしてそうだったのか。2017年に出た「韓国文学」の翻訳を中心に、その辺りを探ってみよう。まず、これまでとの違いは、版元に晶文社と白水社が加わり、この部門でお馴染みだったCUON、新幹社、かんよう出版、書肆侃侃房、平凡社、現代企画室、論創社、講談社、藤原書店など...

    2018-02-02 (金)